2015年 01月 29日
大原照子さん
私の大好きな料理研究家、大原照子さんが 23 日に脳出血のため死去されていたことを
昨日の新聞で知りました。
87歳でした。
照子さんは年齢を公表してなかったため、
今回の報道記事で、照子さんの実年齢を初めて知りましたが
生まれた年をたどってみたところ、4 年前に亡くなった私の母と同い年でした。
ああ、やっぱり...
そうじゃないかな...って、実は、何となく、ずっと思っていました。
まったくもって根拠などないのですが、あえて言えば
どことなく雰囲気が似ていた...というところかもしれません。
そのせいかどうかはわかりませんが、
数ある料理研究家の中で、私は照子さんが一番好きでした。
私が結婚してすぐに買った料理本が、これです。
結婚してからずっと今に至ってもなお、一体、何回ぐらいこの料理本のページを
めくり続けていることでしょう。
背表紙はすでに擦り切れてて、文字が剥げてます。
私のキッチンのキャビネットには、料理本が100冊近く並んでいますが
背表紙が擦り切れているのは、この本だけで、後はすべて、
きれいな状態のままで並んでいます。
いかに私がこの本ばかりを手に取っていたか、ということですね(笑)
私にとって、この本は、料理本というより、愛読書と言ってもいいほど、
私の生活には欠かせない、大切な本なのです。
若かりし頃の照子さん。美しいですね。
料理を作っている間、たとえば、野菜をぐつぐつ煮込んでいる間や
お肉をオーブンに入れて焼き上がるのを待っている間などに読む照子さんのエッセイも
私の楽しみの一つでした。
照子さんはイギリスで料理を学ばれています。
イギリスで料理? はぁ~?
って、思うかもしれませんね。
だって、イギリス料理ってまずくて有名ですもんね...(^^;)
私は、イギリスにはまだ行ったことがないので、実際のところ
それほどまずいのかどうかは、わからないのですが
少なくとも、照子さんのレシピはどれも美味しくて素敵です。
照子さんのエッセイには、彼女が過ごしたイギリスでのいろんな出来事が
面白く品よく書かれていて、読み物としても楽しむことができます。
彼女の料理本は、百冊以上出版されていますが、
どの本のレシピも、わかりやすく、できるだけ手間をかけないよう、
簡単に作ることができるように工夫されていることが特徴です。
照子さんは、50歳を過ぎた頃から、シンプルに暮らすことを信条とされていました。
彼女のそんな提案本も、とても興味深く、いろんな知恵が詰まっています。
照子さん、たくさんの料理を教えてくださってありがとうございました。
私は照子さんの料理と出会って、本当に幸せでした。
心からご冥福をお祈りいたします。
今日の天使からのメッセージはお休みします。