映画『隠し剣 鬼の爪』

時代劇はさほど積極的には観ないのですが
この映画は 2004年の公開当時、かなり話題になり、ずっと気になっていました。

でもなかなか見る機会がなくて、10年以上も時を経て、ようやく観ることが出来ました。

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東北 (たぶん山形?) にある弱小藩の下級武士、片桐 (永瀬正敏) を主人公として、
彼を取り巻く人々との人生を描いています。

地味で朴訥ながらも自分なりの哲学と価値観をしっかりと持っていて、
それを決して崩すことのない片桐の生き方は、清廉で切ないほどに美しい。

だけど、それゆえに彼の生き方は苦しいものにもなるのですね...。
だって、この世は「汚れ」や「不条理」に満ちているから。

女中のきえ (松たか子) に対する彼の気持ちや行動にも胸を打たれます。

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かつて自分の家に奉公していたきえが、嫁ぎ先の家でひどい仕打ちを受けていることを知った片桐は
きえを助けようと行動します。

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武士としての世間体、見栄などに惑わされることはなく、ましてやひとかけらの躊躇を抱くこともなく
ただひたすら「きえを助けたい」という純粋な思いだけが彼を突き動かしています。

身分や階級、相手の肩書などではなく、「人」として心を通い合わせようとする彼の信念は潔くて尊いです。

それは、自分の妹 (田畑智子)、かつては同じ師に剣の指南を仰ぎ、共に学んだ仲間である狭間 (小澤征悦)、そしてその妻 (高島礼子) に対しても同じです。

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人としてどう行動するのが「正しい」のか、いろんな意味で考えさせられます。

映画の最後の展開で、「隠し剣 鬼の爪」の正体がわかったときには、
思わず「ひゃぁ~~」と叫んでしまいました(笑)105.png


松たか子が控えめで素朴な女中を好演しています。
彼女は台詞回しが本当に上手い女優さんですね。

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そして、緒形拳。

悪どい家老を演じていますが、本当に憎たらしいです(笑)
素晴らしい俳優だったなぁ...と改めて思いました。

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シリアスな内容なのに、ところどころコメディチックな演出が施されているのは、
山田洋次 監督・脚本のなせる技でしょうか。

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いやぁ~、いい映画を観たなぁ~101.png という思いです。

期待を裏切ることのない良い映画でした。

原作は藤沢周平の「隠し剣」シリーズで、短編だし、
こちらも読んでみようと思います。

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by keiko-cako | 2018-01-10 10:44 | 映画・ドラマ・本 | Trackback
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